モントリオール若葉マーク(2) ロシア語のケンカ

立ちションの聖地?

立ちションの聖地?

モントリオール初夜のロフトでは、教えてもらった近所の屋内有料地下駐車場に車を入れる。これまでは、部屋の目の前に車をおける事を第一条件にモテルをとってきたので、大荷物を積んだ車と1ブロック離れると、かなり不安があった。

次の日、近くのウィークリーアパートが見つかった。裏に駐車できると言う。今日もついてるなとさっそく移動すると、裏の駐車場というのは、そこの裏道に、車2台分だけ駐車禁止にはならない範囲がある、というだけの事だった。

確かにその場所には、「15分以内パーキングOK」のサインが立っている。が、一日中OKとは書いていない。ちょうど1台が車を止めたところで聞いてみた。彼女も、
「この場所だけは駐禁をはられないよ。」
と言う。皆がそろって大丈夫と言うのだからと、彼女の後ろに車をとめた。なんか、そのあたりはとても臭い。浮浪者風の人達がたむろしている。

あくる日、夜中ずっと気になって仕方のなかった車は全く問題なかったのだが、そのすぐ横で、「やっぱりなー、、」という立ちションを目撃してしまった。早く荷物を全部おろせて、車が安心してとめられる落ち着き先をみつけなくては。

そのアパート自体はとてもよかった。これで駐車場もよかったら当分住んでいただろう。1週間のレンタルが終わる前に引越し先は見つかったのだが、すぐには引き継げなくて、もう1週間と2日そこにいた。

ある夕方、3階の自分の部屋にいると、すぐ外で男性同士が大声で怒鳴り合いを始めた。ロシア語だ。ドカドカとすごい勢いで階段を上ったり下りたり。大声はエスカレートしていく一方で、さすがの私も怖くなった。ドアを開けてみる勇気もない。急に、モントリオールにはまだ誰も知り合いがなく、自分が用心深くするしかない事を実感して、とても心細くなった。争いは延々と続く。

もし警察に電話する事にでもなったら、ここの住所は何だったかしらと、頂いた名刺をさがしていて、そうだ!と思いつき、1階にあるオフィスに電話をしてみた。オーナーは旅行中だが、留守を任された通いのマネージャーもいるし、住込みの若い管理人さんもいる。こういう所にまず住んでよかった。

で、珍しく女の人が電話にでた。
「あのー、男性2人がロシア語ですごいケンマクで言い争ってて、、。」
「あー、うちの連中がテレビのケーブルを直しているのよ、心配ないわよ。」
なんだ。「これで映ったかー!?」「いや全然だめだー!!」「このやろうー、これでどうだ!?」とか階上と階下で叫び合っているのだろう。そういえばこのところテレビがほとんど映らない。

知らない言葉はこんなにも誤解してしまうものなのだ。

ライター:An Kanata

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