たい焼き修行
お祭りの出店やスーパーの入り口にたまにいるようなたい焼き屋。店員は少し老いたくらいのおじいさんで、ボディから少し中身のあんこがのぞいているとうきうきする。そんなたい焼きがときどき、無性に食べたくなってしかたがないときがある。
で、そんな御年28歳になったという娘に母親から誕生日プレゼントとしてもらったのが「たい焼きやき器」。以前からおもしろそうだ、という話は口にしていたからだろう。念願の、ホットサンドも焼ければワッフルも焼けるという優れものの家電製品を買ってくれたのだから気分は上々。
しかしこれ、いざ手元に届いてしまうと重い腰がなかなか上がらないもので、すっかり約1ヶ月ものあいだ台所の収納棚に入ったまんま。宝の持ち腐れ状態にも放置してしまっていた。
これは大変だ!
そう思ったあたしは仕事で疲れて今にも眠ってしまいそうな体でたい焼き作りに挑むことにした8月の暑い夜。事前に作りすぎ(!)ていたカスタードクリームを餡に、ネットでたい焼き皮のレシピなるものを検索し夜な夜な焼くこと数時間。あまりの面白さに焼いた総数、なんと
20個!!
焼きすぎ。完全に焼きすぎである。
もちろんのこと自分ひとりですべてを平らげようなんて、大食い選手権の細身なあのコと違うわけで到底無理な話であり、親兄弟、従兄弟まで、そして祖父母と叔父の仏壇にまで!こうやって、何とか余すことなくはできたのだが、これ、意外のおいしさに自分でもびっくり。しかも手順も簡単、短時間でぱぱっと作れてしまうのが魅力大。一家に一台、これおすすめ。
で、今はバリエーション考案に日々修行中。おいしいたい焼きでみんなの胃袋わしづかみ♪
・・・なんて、それよりも何よりも、作りすぎてしまうその精神修行が重要かしら?
ライター:美裡紫